ぱぱライフ〜父と娘の闘病日記〜

脳障害を患った父の日々の記録

8月15日のお父さん:2日ぶりの父の声(闘病311日目)

今日はお昼からお休みをもらい、自分の病院へ行く前に父のところへ。
施設についた時、ちょうどリハビリをしている所だったので一緒に見させてもらいました。

優しく声をかけて、じっくり全身ほぐしてくれて父もリラックス。
時々痛そうな顔をしてたけど痛いからってやめたら筋肉どんどん固くなるから我慢しておくれ、父よ。
それにしてもPTさんの声かけが優しい上に小声なので父には全く届いてなさそう…。(父もぽやーっとしてたので間違いなく聞こえてない)
【もっと耳元で大きめの声で声かけしてくださーい!】と初見のPTさんには言えず…。
こんな感じのリハビリだと刺激の入り具合はイマイチかもな~なんて思ってしまいました。

リハビリ終わりは車椅子に乗って少しのんびり。
「聞こえる?」と聞くと頷いてくれたので、「調子はどう?悪い?」と聞くと横に首を振り「普通」と声に出して答えてくれました!
2日ぶりの父の声…。やっぱり父の声を聞くと嬉しい。そして調子に乗ってしまう。
「今日の夜はテレビ見る?」と聞くと頷く。
「イヤホンはどっちにつける?」には「右」と答える。
「右だけでいいの?」と聞くと横に首を振るので「両方つける?」と聞くと頷く。

ここで注入の時間が近づいてきたので部屋へ戻るか聞くと横に首を振り抵抗。
できるなら車椅子乗ったまま注入して体を起こしてあげたいけど今日は病院行かんとダメやから部屋帰っていい?と説明すると頷いてくれる。
きっと優しい父のことだから我慢してくれてるんだろうな…週末は起こす時間長くしてあげよう。

部屋に戻って注入のが始まるのを見届けてから、病院へ。
帰る時の声かけは声は出なかったけど頷いてくれてたのでわかってくれてるはず。

私の再検査の結果は異常なしでした。
でも、再検査の時に細胞異常が確認できてたのに結果は異常なし…先生も変だなぁ~と腑に落ちてない様子。
とりあえず経過観察で3ヶ月後にまた検査することになりました
。この検査で異常なしだと安心なんだけどなぁ…。

今日は父の声も聞けたし検査結果異常なかったし、朝からモヤッとする出来事はあったけど、ここの皆さんにパワーたくさん貰えたし、いい1日だったなぁ。
明日もいい1日になりますように!

8月14日のお父さん:喋りたいのに声が出ない(闘病310日目)

今日も仕事終わりに父のもとへ。
仕事が休みだった主人と一緒に行ってきました!

「ただいま~!」と勢いよく部屋に入ったものの、父爆睡中。
いくら声かけても起きない。熟睡しておりました…。
しばらくして、夜の注入が終わり胃ろうチューブを取る刺激で起きました。が、意識はぽやーっとしているようで声かけには反応なし。

何回か大きな欠伸をした時に上顎に痰が付着しているのを見つけたので声かけして口腔ケアしました。
意識ぼんやりの割に口を開けてくれたので、しにくさはなかったのでよかった。
口腔ケアの後は体を起こして20分ぐらいベットサイドに腰かけてもらい刺激入れ。

横にしてから声かけするとうっすら反応が。
体を起こして刺激入れないと意識がぼんやりしたままで反応しにくいのかな?なんて思ったり。
「聞こえる?」と聞くと少し頷くので、この勢いで色々聞いてみることに。

「今日調子悪いん?」→横に首を振る
「調子普通?」→頷く
「昨日寝れんかったん?」→横に首を振る
「寝れたけど今も眠い?」→頷く
「今日もゆっくり休んでね」→頷く
「夜は?テレビ見る?」→頷く
「イヤホンどうする?」→(みぎ)(ひだり)と口パク
「両方つけるん?」→頷きながら(りょうほう)と口パク
「そしたらイヤホンつけて帰るね」→頷く
「また明日ね!バイバイ!」→(また明日)(バイバイ)と口パク

口をもごもご動かしていたので喋りたいけど声が出ないんだろな~って言うのが分かって、かなりもどかしかったです。
もう2日父の声を聞いてない…明日は聞きたいな~!!!

そんな明日は先日私が受けた精密検査の結果が出るはず…。
父も大丈夫って言ってくれたし、深く考えずに行こう!
(と思っても、内心深く考えてしまうけれど…)

8月13日のお父さん:やっぱり波がある父の意識(闘病309日目)

お盆休みが関係ない会社で働いているので今日も仕事。
仕事終わりに父もとへ行き、「ただいま!」と声かけするものの無反応。
目はこっちを見て分かってる雰囲気を出してるんだけどな~。
しつこくしつこく話しかけても無反応…。

ここ数日反応がよかったこともあり、いい時期に差し掛かってるのかと思いきやそうでもなかった。
いい時ばっかじゃなくて悪い時もあるっていうのは頭では理解してるのに、いざ目の前にするともどかしくなってしまう。
でも、ここで悲しむんじゃなくていつも通り明るく接する!

ということで「口開けて~」「体動かしていい?」「体起こしていい?」とか聞いてみるけど無反応。
ここまで反応されないのは久しぶりだったので反応あるってすごいことなんだとしみじみ実感。

ここで看護士さんが部屋に来て右脇が赤くただれているとの報告を受け一緒に見ることに。
体の緊張からか右脇をぴったり閉じていることで脇に汗が溜まる上に皮膚が擦れて赤くなっている様子。今は薬を塗ってガーゼを当てているから皮膚が直接擦れることはないけど、右脇に少しでも隙間ができる時間を作らないといけませんね…とのこと。
ポジショニングで何とかしたいけど、体の緊張が高いから脇を少し開けた体勢が保持できない…何かいい策はないものか…これから模索の日々が始まりそうです。

汗びっしょりだったし体全体の熱を取るため、父の意志は無視して体を起こして体全身うちわで扇いで涼んでもらいました。(右脇も広げて念入りに風邪を送っておきました!)
そして、横にしてから少し反応が…!
「私の声聞こえたら頷いて~!」→頷く
「今日、調子悪い?」→横に首を振る
「調子普通?」→頷く
「テレビつけたけど見る?」→頷く
「イヤホンは両方つける?」→頷く
「昨日の夜は寝れた?」→頷く
「今日の夜も寝れそう?」→頷く
「右脇赤くなっとるけど痛い?」→横に首を振る
「痒い?」→横に首を振る
「何もない?大丈夫?」→頷く
「そしたら、今日は帰るね」→頷く
「また明日ね、バイバイ」→(バイバイ)
と、声は聞けなかったものの頷き・首振り・口パクで答えてくれました!

少しずつ少しずつ、いい時期が続くようになりますように。

 

今日のお父さん:調子がいいのか悪いのか(闘病308日目)

夕方、主人の実家から帰ってきて、そのまま施設へ直行。
夜の注入が終わった後の時間帯だったので起きているか不安だったのですが、ばっちり起きている!
「ただいま!」と言うと「おかえり」と言ってくれました!!!
声かけ一発目で返事してくれたことに嬉しい気持ちよりもビックリした気持ちの方が勝ってしまいました…素直に喜べなくてごめんね、父ちゃん。

「口を見せて!」と言うと口を開けてくれるけど、一瞬だけ。
そんな一瞬じゃ口内の痰の付着は分からず…
大きな欠伸をするまで待ってから確認すると上顎に少しだけ痰が付着しているのを確認。
スポンジを口に入れると口を開け協力してくれたので楽々痰を取ることができました。
その後、今日も舌の体操をしようと思って「舌べーってして出して〜右・左・上・下って唇舐めてみて〜」と言うとその通りに舌を動かしてくれました。

でも、調子がよかったのはここまで。
舌の体操の後、声出しの練習をしようと思ったけど急に無反応になってしまいました。
眠気が到来してしまったのか目もとろんとしている。
そんな中でも「体起こしていい?」と聞くと頷くので体を起こすことに。
体を起こすと意識がはっきりするかな?なんて期待しましたが、そんなこともなく…
少しすると、しんどそうにし始めたので横にして、ポジショニングを整えるとさらに眠そうにし始める。

時間も時間だったので帰る準備をし「また明日ね。バイバイ!おやすみ」と言うと(また明日。バイバイ。おやすみ。)と口パクで答えてくれました。
「今日の夜もちゃんと寝てね!」に頷いてくれたので、ちゃんと寝てくれることを信じて帰ってきました。

ここ数日毎日声が出ているから、いい波がきてるのかも。
また明日も声が聞けますように…

今日のお父さん:久しぶりのおはよう(闘病307日目)

今日は主人の実家(県外)に帰るので朝から父のところへ。
部屋について父を見てみると目をぱっちり開けて起きている。
何だか意識ははっきりしている感じ。

「おはよう!」と声をかけると口をもごもご。
もう一度「おはよう!」と声をかけると「おはよう」と返してくれました!
父のおはようは1ヶ月以上ぶりだったのですごく嬉しかったです!

お昼の注入まで少しだけ時間があったので体を起こしたいな~と思い父に聞いてみると頷いて了承してくれたので起こすことに。
ちゃんと理解しているのか体を起こす時に協力してくれているのが伝わってきました!
今日は体を起こしてからの後ろへの突っ張りも少なく20分ぐらい座っていられました。
ちょっと立位の練習しようかな~と思い「立つ練習していい?」と聞くと頷いたので父を支え(抱え)立ってみると右足でしっかり踏ん張って体勢キープしてくれました。
10秒×3セットをしっかり頑張ってくれた父に感謝です!
そうこうしてるとお昼の注入の時間になったので横になりポジショニングを整え注入開始!

注入が始まってから父に色々聞いてみることに。
「座ったり立ったりしたけど、今しんどい?」→横に首を振る
「しんどくない?大丈夫?」→頷く
「調子はどんな?」→「普通」
「昨日の夜は寝れた?」→頷く
「今日はこれから出かけるね。また明日の夕方来るね」→頷く
と、聞いたことに対してちゃんと答えてくれました!
目線も合ってたし、意識あったんだろうな。

と、少し目を離した隙に寝息がすやすや聞こえ始める。
このタイミングで寝るんかーい!と思いましたが、気持ちよさそうに寝てるし寝れないよりはマシだと思い、帰ることを告げてから施設を出ました。

今日、父といた時間は少しだったけど声も聞けたし、聞いたことに対して答えてくれたしよかった!
また明日、夕方行った時に何か答えてくれますように。

昨日のお父さん:(続)反応よすぎて怖い(闘病306日目)

昨日も仕事終わりに父のもとへ。
「ただいま〜!」と部屋に入ると「おかえり」と普通に言う父。
え?おかえりって言った?と思って再度「ただいま」と言うと「おかえり」と言う。

…意外と意識はっきりしているかも。
(内心、父がおかえりと言ってくれたことが嬉しくて仕方なかったです。)

「口の中見せて〜」と言うと大きく口を開けて見せてくれ。上顎に痰が付着していたのでさっとスポンジで回収。
「舌もべーってして見せて」と言うと舌をしっかり突き出してくれる。
舌自体は綺麗だったのでケアはせず、代わりに舌の体操をすることに。
舌を突き出した状態で右・左・上・下と動かし体操をしてみようと思って伝えるとしっかり動かしてくれる…父、すごいぞ!すごすぎる!

次に「あいうえお」って言ってみてと言うと「あいうえお」と言ってくれ、「次は?」と聞くと「かきくけこ」と言い、五十音順番に最後まで言うことができました!
途中言いにくそうな時もあったけど順番を間違えることなく言えた父…こんな状態でも脳がしっかり働いていることを実感することができました。
(というか、そこまで言えた父に少しビックリして顔が引きつっていたような気がします)

この勢いで色々聞いてみることに。
「父さん、自分の名前言える?」→フルネームでちゃんと自分の名前を言う
「今年何歳になるの?」→「43歳」
…ちょっと待って。あなた今年で60歳。還暦だよ?
43歳って17年前…母が亡くなった年数と同じ。もしや今回の事故で父の記憶は17年前から止まってしまったの?と色々考え不安に。
「父さんは今年60歳になるんよ!還暦よ!」→頷く
「何歳になるかもう一回言ってみて!」→「60歳」
「還暦のお祝いに何かプレゼントしたいけど何か欲しいものある?」→横に首を振る
「欲しいものないの?」→頷く
「でもせっかくの還暦やしお祝いさせて。まだ時間あるけん欲しいもの考えてくれる?」→頷く
ということで来月還暦を迎える父の誕生日プレゼントを考えたいと思います(本人の希望を聞きつつ)

「体起こしてもいい?」と聞くと頷くので体を起こすことに。
体を起こす時もいつもより協力的でいつもより楽々体を起こすことができました。
体を起こして20分ぐらい経ったところで少ししんどそうな顔をし始めたので「しんどい?」と聞くと頷く。
横になるか聞くと頷くので横になることに。
横になってベットポジショニングを整え、全身をマッサージすると父もリラックスモード。

面会終了時間が近づいていたので帰ることに。
「また明日ね。バイバイ!」と言うと「また明日ね」と返事をしてくれました。
昨日は最初から最後までしっかり声を出して答えてくれ、すごく嬉しかったな〜。

それにしても2日連続しっかり声を出して答えてくれたら、明日からも同じように答えてくれたりするのかな?なんて期待してしまう。
父の調子もあるだろうから、明日も声聞けたらいいな〜ぐらいに思って父に会いに行こう。

たくさん声を聞かせてくれてありがとう。
回復してるのが分かってすごくよかった。
また元気な父さんの顔を見せてね。

今日のお父さん:反応よすぎて怖い(闘病305日目)

今日もいつもと同じように仕事終わりに父のところへ。
まだ夜の注入途中でしたが、しっかり起きていて目をぱちぱちさせていました。

「ただいま!」には無反応でしたが、「聞こえる?」には頷いてくれたので意識はある感じ。
顔に汗をかいていたので「濡れタオルで顔拭く?」と聞くと「拭く」と答える…今日声出るやん!とテンションが上がった私。
いそいそと濡れタオルを準備し念入りに顔を拭き、父もさっぱり。
「口の中見せて~綺麗にしよ~」というと口を開け協力してくれたので上顎と舌についていた痰を素早く口腔スポンジでキャッチして早々と口腔ケア終了。

この時点でいつもとは違い意識がハッキリして答えてくれそうな感じがしたので色々聞いてみることに。
「今暑い?」→横に首を振る
「暑くない?団扇であおがんで大丈夫?」→頷く
「昨日の夜は寝れた?」→「寝れたよ」
「今日はお昼寝した?それとも起きとった?」→「起きとったよ」
「今日の夜は寝れそう?」→「多分」
「夜はテレビ見る?」→頷く
「イヤホンはどっちつける?」→「右」
「左はつけんでいい?」→横に首を振る
「左もつける?」→頷く
「両方つけるん?」→「両方つける」
「父さん、ただいま!って言うたらなんて言うん?」→「おかえり」
(やっと、父の口からおかえりが聞けた!と謎の達成感)
施設に移ってから珍しくたくさん声が出たし声かけに答えてくれました!!!

と、注入も終わり少し時間が経ったので体を起こしていいか聞くと頷く。
「靴下と靴履く?」と聞くと「履く」と答えるので靴下と靴を履かせて、体を起こしベットサイドに腰かけ一緒にテレビを見ました。
「体起きとるの分かる?」と聞くと頷くので起きているのは分かっている様子。
少しして体が後ろへ突っ張り始めたので「しんどい?横になる?」と聞くと頷くので横になり、ベットポジショニングを整え父もリラックスモード。

いい時間になったので帰ろうと思い、「今日は帰るね、また明日ね」と言うと「また明日」と言ってくれ最後の最後まで満足。

波はあるけど、こうやって答えてくれるとすごく嬉しい。
また明日から頑張ろうって思える。
今日はたくさん声を聞かせてくれてありがとう。ゆっくり休んでね。
明日も父の声が聞けますように。